日本は非友好国
ロシアが日本を非友好国リストに登録
ロシア政府が7日に発表した「非友好国リスト」に日本が含まれたことをめぐり、松野官房長官が「遺憾だ」とロシアに抗議したとの報道があった
「ロシアが日本を非友好国とし、日本の国民や企業に不利益が及ぶ可能性のある措置を公表したことは遺憾であり、抗議した」と説明があったようだが、これにとても違和感を感じてしまった。
もちろん、メディアの報道の仕方も含めて。
日本の制裁
そもそも、先に経済制裁を科したのは日本だ。
もちろん、「ロシアがウクライナに行っている行為は許しがたい」との判断の上なので、当然の事だと思う。
だから制裁を行ったので、それに対して「非友好国」とされるのは不思議な事ではないのではないか。
「非友好国とされたので抗議した」という言い方自体、「甘ったれている」気がしてならない。
日本が経済制裁しても、ロシアは日本をお友達と思ってくれて当然だとでも考えているのだろうか。
ロシアは日本の経済制裁を「友達に怒られちゃった」くらいな感覚でいるとでも勘違いしているのだろうか。
ロシアの立場
ロシアとしては、一応「ウクライナにも正しいことをしている」前提であり、さらに日本に対しては何も悪い事をしていない。
なのに、直接の対話もせずに、一方的にロシアの敵側について制裁を科してきた日本に対して、友好的ではいられないほうが自然だろう。
少なくとも、そう理解して事にあたらなければならないはずだ。
「遺憾」などという表現を使う日本政府は、いったい何を考えているのだろう。
もちろん、そんなことは全部解った上での表面的社交辞令のようなものだと言う人もいるかもしれないが、それにしても...。
あまりにも、「軽い」
覚悟
経済的に見れば、ロシアとの関係は非常に重要なのだと思う。それはお互いに同じはずだ。だからこそ、一方的に(と相手が思う状態で)制裁を加えて困らせれば、それ以上のものが返ってくる可能性があるのは当然であろう。
だから、それを考えた上で行動をおこすのは、国家としてば当たり前で、それが出来ない政治家は即刻退場していただかないと、これからますます複雑化して難しくなってくる国際社会の中で、日本がまともな独立国家として生き残れなくなってしまうのではないか。
今回、ロシアに制裁を加える事は自由主義諸国の一員として当然のことではあるが、その前に、たとえかなわないとしても、徹底的な対話のための機会を模索するべきだったと思うが、はたしてどこまでそれをやったのだろう。
大統領本人が無理であれば、その周辺の人とでも。
どうしてそれをしなかったのか?
そもそも、それほど身を切る真剣な制裁など加える気が無かったのではなかったのか。アメリカやEUの付き合いとして、一部の人だけが困る、形だけの制裁しか加える気が無かったのではないかと思ってしまうのは考えすぎだろうか?
とにかく、「対応が甘く」、所詮「他人事」にしか見ていない気がしてならない。
本気の対応
真剣に問題を解決するためには、最後の最後まで対話の努力を行い、そのうえで、自分自身の身も切る本気の制裁を加える。そして、それに対してどんな反応が来ようと、毅然とした対応をるというのが本来の姿ではないだろうか
「遺憾」などという中途半端な反応ではなく。
今回の出来事は、日本としても他人事とは思えない。「明日は我が身」としてとらえ、どこの国よりも本気で真剣に取り組んでいかなければならない事なのではないかと思うのだが。